カメという生き物の基本的な知識まとめ
この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。
カメはかわいい生き物ですが、その生態は個性的なものです。
水棲カメとリクガメでは大きく違うところもありますが、ここでは基本的な情報をまとめてみます。
カメは何類?
カメと言えば水中でよく泳ぐ姿を想像するので両生類かな?と思う人もいるかもしれませんが。カメは爬虫類になります。
爬虫類であるため、変温動物で完全な肺呼吸、そして卵を産む生き物です。
周囲の環境温度にあわせて活発になったり、冬眠したりと温度の影響をかなり受けやすいのが特徴です。
また、太陽光を好んで、日光浴をしている姿を良く目撃することもできます。
カラカラに甲羅と皮膚を乾かしてやることによって雑菌を減らすのと同時に体温上昇によって免疫を高める効果が甲羅干しにはあるのです。
また、爬虫類ですので、生まれたときから完全に肺呼吸で定期的に水面に頭を出して呼吸をしなくては生きていけません。
そんなカメですが、リクガメも同じで水中を泳がないだけで基本的な体の構造は同じになっています。
どこに住んでいるかによって手足の形状が大きく違うのはその生息地にあわせて進化したからです。
リクガメはドシドシ歩き、水棲カメはスイスイ泳ぐような種が多いですが、水棲カメでも泳ぐのがへたくそな種もいます。
実に多種多様な種がいるのがカメの面白さです。
甲羅と脱皮
カメで一番特徴的なところは?というと甲羅が真っ先に浮ぶでしょう。
他の生き物にはない大きな硬い甲羅をもって、防御に優れた体つきをしているというのがカメの見た目の特徴です。
この甲羅は背骨が進化したもので、ドーム状になっている甲羅の中心には背骨が、その周りには薄く肋骨があります。
そしてそのうえに、甲板(うろこ)があるのがカメの甲羅です。
そのため、カメの甲羅の構成要素は骨であり、カルシウムであの特徴的な姿を形作っています。
なお、脱皮する種も多く、あの甲羅のうろこははがれて大きくなっていく種も多くいます。
脱皮のしかたもきれいに一枚一枚はがれる種もいれば、垢が取れるようにじわじわと脱皮していく種もいます。
脱皮をしないリクガメなどでは年輪のように成長の過程が甲羅に刻まれ、どのように育ったのかが見える種もいます。
リクガメは成長するタイミングには白い線(成長線)が甲羅のあいだに入って、じわじわと甲板が大きくなり、ドーム全体が大きくなっていきます。
甲羅の成長や美しさもカメの魅力の一つです。
冬眠
冬になると冬眠するカメは多く、日本のような四季のある気候のカメはほとんどが冬眠します。
冬眠時にはあまり動かず、餌も食べずに冬の寒い期間を乗り切ります。
冬眠時には4カ月ほど何も食べないでも全く問題なく、その次の春に温度が上がってくるにつれて体の活力が戻ってくると獲物を探して動き回るようになります。
ですが、これは気温が下がることのある温帯のカメの生き方であって、熱帯のように年中熱い地域では冬眠はせずに生きています。
とはいっても年中動いているわけではなく、夏眠といった生態を持った種もいます。
夏眠とは暑すぎるために動かず、日陰に潜んでエネルギー消費を抑える生活です。
カメも人と同じで暑すぎるのは耐えられないのでエネルギー消費を抑えた賢い生態で乗り切るのです。
カメの活動量
温度の適した環境ではカメは非常に活発で良く動く生き物です。
流れのはやい川に住んでいる種は大きなヒレ優雅に泳ぎまわりますし、リクガメでは力強い足取りで一日に20kmほど移動する種もいます。
そんなカメですので、飼育する場合はレイアウトを考えていろいろものを置いても破壊されてしまうことが多く、何も置かないで日光浴できる場所だけ用意するのが最適です。
また、食欲旺盛な種が多く、一緒に魚などを入れていると食べられてしまって、そのうちカメだけになるといった経験をした人も多くいるのではないでしょうか。
こんな活発なカメですので、のろのろとしたイメージを持っていると実物を見るとびっくりすると思います。
それでいて甲羅干ししているときはゆったりと足を延ばして気持ちよさそうに一か所にとどまっています。
動くときは豪快に動いて、休むときはしっかり休むのがカメの本当の生き方なのです。
まとめ
意外とカメは活発で、見ていて飽きない生き物で飼育のしがいのある良いペットになってくれる生き物です。
調べてみればその独特の進化についても面白い秘密がたくさんで爬虫類のなかでも変わり種なのがカメたちです。