爬虫類飼育と電気安全
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爬虫類飼育では、ライトがいろいろと必要になります。
バスキングライト、紫外線ライト、保温球などいろいろな機器を接続して飼育環境を構築していくため、必然的にコードがたくさんのたこ足配線になりがちです。
今回は配線をできるだけ少なくする方法や、危険な配線、安全な配線、便利な機器についてまとめてみます。
たこ足配線について
たこ足配線について、危険なイメージをお持ちの方も多いとは思いますが、それでも最近の便利な電化製品の多い家庭では簡単にたこ足配線になってしまいます。
ましてや、狭いスペースに複数のケージを設置できる爬虫類飼育ではとにかく電気を使う機器が多くなりがちで、コンセントの数が非常にたくさん必要になります。
そのため、タップにタップをつなげてたこ足配線になってしまうのは仕方がなく、それ以外の危険な点をつぶしておくしか対策法はありません。
定格越え
大体多い定格容量が、壁面コンセント1箇所1500Wまででかつ回路内で110V20A(=約2200W)でありこれを超えないように電気機器を使う必要があります。
(容量を超えるとブレーカーが落ちる)
また、コンセントやタップの定格容量を超えると火災の危険があります。
大前提としての定格容量は壁面コンセントですが、これにタップを接続する場合はタップの定格容量がそのタップを通して使える最大の電力になります。
例
壁面コンセント定格1500W ⇒ タップ定格500W ⇒ 機器300W
この場合は定格内なのでOK
壁面コンセント定格1500W ⇒ タップ定格500W ⇒ 機器600W
タップの定格オーバーなので危険な配線
壁面コンセント定格1500W ⇒ タップ定格500W ⇒ タップ定格1500W ⇒ 機器600W
1つ目のタップ定格オーバーなので危険な配線
このようにタップの定格容量を超えないように配線を行うことがまず電気安全上必要になります。
ほこり
電気機器による火災の原因として、ほこりに着火して火災につながるケースも配線の定格越え使用と合わせて多いものになります。
ほこりがたまるのは、定期的に掃除をしていないためであり、掃除を定期的に行う習慣をつけておくと防げるものです。
定期的に掃除と合わせて配線の見直しをするときれいな配線ができるかと思います。
配線に使う機器
タップ
普段の使用でも壁面コンセントは足りませんが、爬虫類飼育ではもっと足りなくなります。
そのためにタップを買ってきて、コンセントを増やすことになりますが、以下のような口の多いタップを用意すると便利です。
口数が多くて定格1500Wのタップですので、使用していて十分な定格容量がありますし、口数が多くて必要な機器を良く接続できます。
また、必要に応じて、以下の機器で口数も増やせます。
タイマー
タイマー管理して時間になると電源のオンオフが自動的にできるようにすると非常に便利であり、毎日に管理が非常に楽になります。
我が家ではバスキングライトと紫外線ライト、水槽のライトすべてにタイマーを噛ませて管理しており、何もしなくても時間になれば昼モードと夜モードに切り替わるように配線をしています。
サーモスタッド
爬虫類飼育や水槽の温度管理では基本的な機器ですが、サーモスタッドも効果的に活用できるように配線を考えています。
我が家のインドホシガメ温室では、昼間に温度が高くなるため、ベースの保温器具は25℃以下で保温する設定としており、ホットスポットを作る機器は35℃以下であれば点いているように設定しています。
日中であれば、真冬の一番寒い時期では30℃台前半までしか上がらないものの、ちょっと暖かくなり、春が近づけば簡単に室温40℃を超えてきます。
そのような場合でも手間がかからず自動で温度制御できるように設定しています。
配線図の作成
定格容量や機器の配置を安全かつ効率的に管理するには、配線図を作成して、機器ごとにどのように動作させるのか整理してみるとわかりやすいです。
▼我が家の飼育部屋配線図
このように作成しておけば、多少たこ足になってもどの配線がどこの機器を管理しているのかわかるため、配線を組むことが簡単になりますし、掃除をする際にも一度すべてを外した後に改めて配線を組みなおすときにも迷わずに配線をやり直すことができます。
また、コンセントに対して最大でどの程度の電力需要があるかも明確になるため、機器の増設時にも残りの容量を気にして安全なラインをしっかりと考えながら配線をすることができるようになります。
ただでさえごちゃごちゃした構成になることが多い爬虫類飼育では特にこの配線図作成はオススメです。
まとめ
意外と気にしないでどんどん増設してしまう配線ですが、爬虫類飼育には非常に大量の機器を接続し、多くの電力を使用することが多いです。
理想はエアコンと加湿器で部屋ごと管理してしまうことですが、それでもバスキングライトや紫外線ライトは設置が必要で、できる限り配線を減らしてもやはりごちゃごちゃすると思います。
電気安全からも配線を考えて、機器を見直ししてみるのもよいのではないでしょうか。