鼻水も簡単に治るインドホシ治療室
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これまでのインドホシガメ飼育で闘病してきた中で、環境を作り、観察して、病院に連れていき、環境を改善して、といろいろと試行錯誤を重ねてきました。
その中で、構築した闘病に適した環境についてまとめてみます。
基本は高温多湿
インドホシガメ飼育の基本である高温多湿環境は闘病を行ううえでも変わりません。
ただ、普段よりも高温で、より多湿な環境であれば、免疫力が上がり、治療成果が良好でした。
具体的には我が家での普段のインドホシガメ飼育環境の空間温度は25℃程度ですが、闘病中は一日中32℃以上まで上げています。
さらにバスキングライトやひよこ電球を使ってホットスポットは40~45℃程度まで上げた環境を作って、体温をかなり上げれるようにしています。
この時も温度勾配を作って適温にカメ自身が移動できるようにしてやります。
湿度は80%程度を目標に強力に加湿して周りに結露が発生するぐらいにじめじめした環境を作っていきます。
このような環境を作ると不衛生になったり、虫がわいたりといったこともよく起こるため、頻繁に掃除をして対応しました。
理想の闘病環境
このような高温多湿な環境を作るうえで、一番簡単で安価に手に入る容器は水槽です。
水槽は底面と側面は完全に密閉されており、湿度が逃げず、温度についても閉じ込めやすい構造をしています。
ただし、ガラスはある程度熱伝導率が高いため、周囲の断熱が必要です。
水槽の周りをスタイロフォームや発泡スチロールのような断熱材で覆ってやると簡単に断熱また、掃除についても、水を使ってきれいに洗い流したうえで新しい床材等の飼育環境のセットもできるため、衛生面でも有効な手段です。
このように我が家ではインドホシガメが特に体調を崩す冬場には60cm水槽を常に一本はストックして置いて、問題が発生した場合はすぐに集中治療室を作れるようにしています。
水槽のサイズ
我が家では治療用水槽のサイズを60cm水槽としていますが、これは小さいと思う方もいるかもしれません。
しかし、病気になった場合のリクガメは動かず、高温となっている場所にずっととどまっていることが多いため、これで十分問題ないと考えています。
むしろ大きな水槽やケージであれば、維持できる最高温度が下がってしまうため、必要最小限で免疫を上げて管理できる環境が良いと考えています。
元気になれば、動き回り高温な場所から離れている姿も確認できるので、そのような姿を確認できるようになったら体調を見つつ、本来の広々とした飼育ケージに戻してやります。
一時的な集中治療室としてはこの構成の安定感が一番であり、治療成果が良かったです。
治療の必要時間
病気になってしまった場合、完全回復にかなりの時間を必要とするのは我々人間と同じで、横隔膜がなく、せきで病原菌を排出できないカメはかぜといえども治療に時間がかかります。
僕の経験では、かぜでは1カ月、中耳炎までなっていた個体では3カ月は安定した生活に戻るまでに時間がかかっており、一通り完治まで体調を戻すのに半年はかかっています。
体調を治してもある程度安定して育てられる季節までは注意して、観察を怠らないようにしたうえで夏に一気に調子を上げてやるのが次の冬を安全に越すためには重要です。
これからの季節は、調子を崩してしまったり、そもそも調子の悪い個体のお迎えなどインドホシガメの治療が必要な場合は水槽での集中治療室を試してみてください。