インドホシガメの医学 -脱水-
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インドホシガメ飼育で湿度が関係する病気としては脱水症状があります。
僕はこの症状で1頭のインドホシガメを殺してしまっています。
当時としてはなぜ調子が悪いのか、どのように対応すべきかわからなかったことが最悪の結果を招いてしまった原因だと反省しています。
原因
原因としては簡単で、急激気象変化により低温低湿環境にさらされたためだと今思えばわかります。
当時、数日にわたって最低気温が10℃程度まで下がる日があり、僕は必死に保温だけに注力して対策を取っていました。
そのため、温度はある程度保てていたものの、代わりに湿度が低下していたといったことを見逃していました。
湿度の低下により脱水が発生し、水を飲みに行く体力も失ってといった負のスパイラルに入っていったため悪化していったのだと思います。
甲長6cm程度の小さな個体であり、体力がなかったこともあり、直接的な影響が出た個体としては1頭だけで、当時は原因が全く分かりませんでした。
症状と当時の対応
症状として一番わかりやすいのは目を開けていることが非常に難しいようで、ほとんど両目を閉じているか、開けても一切潤いがなく、死んだ目をしていたことが特徴です。
当時考えていた症状は感染症であり、すぐに治ると考えて温浴を試していました。
この対応が間違っていたことが直接の死の原因であると今では考えています。
温浴時にお湯を飲もうとしていた姿も今考えると気づくためのポイントになったかと思いますが、当時は気づかず、何度も温浴を試し、無駄に新陳代謝を上げてムダに体力を消耗させてしまいました。
餌については与えれば少しは食べるような行動は見せましたが、食はだいぶ細り、ほとんど動かないことが多かったです。
そのうち一日中動かなくなり、水も飲まなくなり亡くなってしましました
取るべきだった対応
まず、一番に考えるべきだったのは病院に連れていき、診てもらうことで、専門的な視点からの診断を行ってもらうべきだったと考えています。
症状が発生している時期が11月で、寒く、すでに体力が落ちていることから病院に連れていくことのリスクが高いとを考えてしまい、この対応を実行できませんでした。
今となっては確実に病院に連れていき診てもらうといった対応をとれますが、当時はどうすればいいか混乱して行動できませんでした。
なお、病院に連れていくことができていれば簡単に原因が特定できて、すぐに治療に入り、殺すこともなかったと今でも反省しており、現在までの飼育に無駄にしないように生かしているつもりです。
また、この時は自分一人だけで飼育しており、ほかの人からの生の飼育情報を仕入れていなかったことも判断ミスの大きな要因だと考えています。
原因判明の理由
原因がわかった理由はいたって簡単で、他の飼育者の飼育情報を聞いて思い当たる節があったからです。
1頭殺してしまって悶々としながらなぜこんな結果になってしまったのか情報を求めて参加したオフ会で他の種の飼育情報を聞いたためです。
気になる点が出てきたり、どう対応するべきだったか考えるきっかけになったりとたったの3時間程度で非常に多くの情報と今後どのように飼育していくかの指針が決まりました。
一人では限界があることも多く、相談できる人の強さを感じた場でした。
今では、この時の教訓を生かして6頭のインドホシガメを飼育しておりますが、元気で順調に育てることができており、鼻水や中耳炎の治療を行いながらの冬越しにも成功しています。
このような病気に対応し、治療に成功した経験は自信に非常につながり、自分の飼育方法に一貫性を持たせてくれる大きなエネルギーになります。
また、失敗談を含む飼育情報についても広く共有することで、不幸になるカメや飼育者が減ってくれればと思う要因にもなっています。