インドホシガメと四季
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インドホシガメ飼育では1にも2にも温湿度の管理が重要になってきます。ここでは、各季節ごとに我が家(横浜市)でとっている対応についてご紹介します。
春
春は冬が明けて温度がだんだん上げってくる季節です。
ですが、インドホシガメ飼育についてはまだまだ保温、加湿が必須で、楽に飼育できる季節ではありません。
4月では最高気温20℃未満、5月でやっと平均値が20℃を超えます。
6月になると25℃程度まで上がりますが、保温なしで飼育できるようになるにはまだ温度が足りません。
湿度についても6月末でも最低気温が15℃程度まで下がるので気にしながら対応する必要があります。
また、日々必要な労力や電気代も日ごとに少なくなっていき、夏に向けて負担が楽になっていきます。
カメの調子も冬場を乗り越えられた飼育システムが出来上がっていれば全く問題になることはなく、この季節で病気になって体調を気にすることはこれまで僕が飼育してきた個体ではなく、だんだんと調子が上がってくることを確認しています。
僕は1年のうちで夏に次いで飼育が楽な季節だと実感しています。
夏
7~9月の夏は非常に楽で、一番飼育に手間も費用も掛からない季節です。
場合によっては庭に放牧して周りの草を食べるに任せて自然に生活させてやることもできます。
餌になる野草も豊富にとれることから餌代もあまりかかりませんし、太陽からの強力な紫外線もタダで手に入ります。
温度や湿度も完璧でやることと言えば水飲み場へ水を供給することと日々の掃除だけです。
この季節に病気になっていた個体や病弱な個体の調子をどれだけ上げれるかで秋以降の飼育の難易度が大きく変わってきますので、調子を上げることを考えて野生味のあるインドホシガメライフを楽しみます。
秋
秋は僕が考える一番危ない季節です。
9月までは夜間でもある程度の最低気温がありますが、10月に入ると途端に冷え込む日が出てきます。
そのような日に備えれていない場合、急激に体調が悪化して最悪の結果を招くかもしれません。
なので、油断しやすいこの季節にはすでに保温器具を設置して、25℃を下回るようなら保温を行うようにサーモスタットを設置しておくのが良いと考えます。
この季節から保温を開始し、次の夏までしっかりと温度管理をしていく必要がありますので、我が家では年中飼育設備にはサーモスタットを付けた保温器具を25℃以下で起動するように設置しており、気象が急激に変化しても人を介さないで温度管理ができるようにしています。
うっかりミスで保温を入れ忘れるリスクを考えてこのような設計にしておりますが、湿度については人が管理するようにしています。
これは温度低下がすぐに症状の悪化につながるため確実に対応を取らなければならないためです。
なお、湿度については維持するのに水が必要で、水をためておいて置いた場合、雑菌の繁殖等のリスクがあると考えているため自動管理は検討していません。
また、湿度低下は温度低下ほどすぐに影響が出ないため、低くなっていることを確認してから対応をとっても健康な個体ならば間に合うと実体験から知っているためで、不調な個体がいる場合は事前に加湿を意識するように対応します。
冬
冬は一番対応に労力と費用の掛かる季節です。
最低気温となった場合でも20℃(最低限維持しないといけない空間温度)を維持できるように飼育設備を設計します。
もちろんホットスポットも用意して、35℃以上の温まれるポイントを維持しますが、飼育設備内の温度も非常に重要な要素です。
理想は空間温度25℃以上でここをターゲットに保温器具を設置し、断熱設計した飼育設備を用意します。
いくら強力な保温設備を用意しても、断熱がしっかりしていないと温度は維持できないです。
エアコンで部屋ごと加温し、対応する場合は良いですが、ケージ内だけの温度を保温したい場合はしっかりと断熱をしなければ室温との温度差が大きくなるほど逃げる熱量も大きくなります。
我が家の温室では側面を断熱材のスタイロフォームで覆っており、必要な断熱能力を引き出しています。
寒い外の空気を強引に加温して温めているため、湿度の低下も著しく、保湿も毎日チェックする必要があります。
加温、加湿に効果があるのは風呂の残り湯を飼育設備内においてやることです。
我が家では家の2階にあるインドホシガメ飼育部屋に残り湯をくみ上げて、温度、湿度の維持に活用しています。